相対性理論から発展するポップしなないで
ガールズは聞かない。
『発展する企画vol.1』としてやっていきます。
これが食えるなら、これもいけるっていうアーティストって結構あるし、それがジャンルを超えることもあり得ると思ってます、私は。
そういう風に好きな音楽から少しずつ幅効かせていったら、いつの間にか雑食に聞けるようになってた、みたいになったら面白い。っていうかしてみせたいんだ。
良いアーティストって途方もないくらいたくさんいるから。
まあそんなわけなんですけども、基本的にガールズって、声が高くて耳にうるさい感じとか、ロックを求めて聴いてるのにガールズ感いる?とか何とかで、ワタシャアあんまり聞かなかったりするんだけど。
でも、完全に正真正銘ロックからはずれたところでやってくれたら、意外と聞けてしまったりするんですよね。
それがコレ。
もはやロック云々よりポエトリーだった、完全に。
ただ、ポエトリー特有のアツさというか、熱血さのようなものが全て削がれているから斬新だ。
何この『ウサたん』とか『ましゅまろ』とか言っても許されそうな感じ。私嫌いですけどね、そういう女。
故に客層は、ポエトリーよりもこんな感じ。
これはもう、なぜ相対性理論が売れたのかって話にひたすらに収束するんだけど。
こんなヘンテツしかないようなバンドが売れたのは、ロックではないにしろ、バンド音楽の中で異彩を放っていたからだと言わざるを得ない。
上手い下手では判断できない、ささやく少女のような歌声に、何の意味もないというより、アインシュタインでも理解しようとは思えない程の意味不明な歌詞。そしてシンプルだがクセになるループのバックサウンド。
この全てを包括した唯一無二の世界観が相対性理論だ。
それに比べたらポップしなないでなんかは、かなり伝わりの良いパワーのある音楽になってはいるんだけど、ギャルでもヤンキーでも純粋な若者でもなく、"ウサたん"がポエトリーをやっているから、圧倒的に斬新なものになる。
ささやきながらも強く聞かせるようなあどけなさが、しなないポップのカラクリになっている。歌詞のパワーと声の柔らかさが、これからもっと逆行していくことに期待します。